とある所の道端を歩いていて何か気配を感じ振り返ってみたが、何かよく判らない。
少しずつ近づきながら目をこらすと何やら動くものが見える。
もっともっと近づくとそれが野良猫だとようやく判かった。
それもそのはず、その野良の毛並みの柄は、
上から見ると、落ち葉の中にあってほとんど迷彩柄と言っていいぐらいその景色に溶け込んでいて、
近くで見るならともかく、離れてみたら動かない限りぱっと見判りにくい。
特にこんな場所だと、白や黒や他の色の毛並みならともかく、こりゃ気がつかなかった。
こいつもそれがよくわかっていて、あえてここに居るのか、それともただの偶然か。
ご本人はそんなこちらの悔しい思いを知る由もなく、心地よさげに毛繕い。
パシャパシャとカメラのシャッターを切っても知らん顔だった。